写真と古道具のくらし

11月22日の日曜日には、6月のTシャツ・イベント「黄金ノ國ノ夜明ケ」でお世話になったのを機会に、その隠れ家的な場所と古くて味わいのある調度品が調和した空間がすっかり気に入ってときどき訪れている茅場町のリビング・ギャラリー・スペースMAREBITOにまたおじゃまして、「写真と古道具のくらし」の展示を見せていただきました。 今回は、雷鳥社から「写真でつくる雑貨」という本を上梓されてい…

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扉の冬 - 吉田美奈子のソウルフルな叙景詩

ねこが耳をなでると 雨が降ると言いますので 私は今日は家に居ることにしました 吉田美奈子「ねこ」 先日「富士と筑波と新嘗祭の物忌み」の頁を書きながら、なんとなく吉田美奈子の古い歌を思い浮かべていて、「ぼくはじっと家に引き蘢ってみたいと思います」といってしめくくったあと、久しぶりにレコード棚から彼女のファースト・アルバム「扉の冬」のLPを取り出してみました。 …

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市ヶ谷の街と昭和45年11月25日の三島由紀夫

もうずいぶん前のことですが、雑誌の版下作りのアルバイトをしていて、数ヶ月のあいだ市ヶ谷の自衛隊駐屯地の坂を上ったところにある東洋最大の印刷会社に通っていたことがあります。 当時はたまたま持ち歩いていた文庫本、海野弘「モダン都市東京―日本の1920年代」にちょうど出てくる吉行あぐり美容室の跡などを偲んだりしていたくらいで、特別にその街の歴史を気にかけることもありませんでした。 …

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